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韓国企業との特許訴訟における勝訴について

 この度、弊社はガラス分断刃先ツール(以下、ツール)の保有特許に関して長年争ってきた韓国企業との訴訟において、日本の知的財産高等裁判所において勝訴しました。日本企業からも同じ特許に対して特許無効を提起されていましたが、既に4月に同様の判決を得ています。

 
 今回の特許紛争は、弊社のツール(商品名:Penett®)に関する特許に関して、2004年に韓国で新韓ダイヤモンド工業株式会社から特許無効を訴えられ、その後中国、台湾、日本でも同様に無効審判を提起されてきたものに対する日本における司法の判断結果です。

 
 いずれの国においても、特許無効の理由になった証拠は同じ日本の特許公開公報です。各国の特許庁で判断される無効審判での審決は、同じ発明の特許に対して同じ証拠によって特許無効、特許有効の両方の結果に分かれ、行政での判断は異なりました。また、今回の日本の知的財産高等裁判所の判決によっても、各国の判断が分かれたことになり、司法での判断も異なることになりました。

 
 この発明は、直径2mm程度の算盤珠状のツールの稜線部に数百個の溝を加工することによって、ガラス板の品質を損なわずに深い垂直クラックが形成できるので、容易にガラス板を分断できるようにしたツールに関するものです。

 
 従来のツールでは、ガラス板にスクライブ線を罫書き、次いで折り曲げる(ブレイク)という作業を必要としていましたが、ブレイク工程そのものが不要となるプロセス改革であり、生産のスピードアップ、設備の縮小化などコストダウンに寄与し、その後のLCD分断工程のデファクトスタンダードとなった発明です。

 
 その技術に対しては2009年に砥粒加工学会から技術賞を、またその技術を利用した製造装置に対しては2004年度にMPLシリーズ、2009年度にMPXシリーズがそれぞれFPD業界で世界最大の国際商談展であるFINETECH JAPANにおいてADY賞を受賞しています。

 
 この発明は米国、欧州でも出願され、既に権利化されています。一方、一旦権利化された韓国、中国では特許無効が確定しています。さらに、台湾では現在、最高行政裁判所に上告中で、その判断結果に注目しています。

 
 生産拠点が日本から海外、特に韓国、中国、台湾などのアジア諸国へシフトしている状況下において、日本の企業が海外で取得した特許がいつ無効にされるか判らない不安定な状況であるならば、また各国の産業政策によって行政と司法の判断結果が左右され、さらには各国の司法判断が統一されないならば、企業として安心して海外進出の投資計画ができないことになります。 

 
 弊社としては、海外進出企業のためにも一日も早く公正で公平、かつ各国の統一された判断がなされることを期待します。

投稿日:2011年06月23日