
■PROFILE
北市 充
研究職
刃先(ツール)の研究開発業務
理工学研究科 修了
2010年 新卒入社
■JOB
主力商品の1つである刃先(ツール)の素材研究や加工技術を確立すること。
切断する基板の進化に負けぬよう、新素材の調査探索、見つけた素材の加工方法の模索に挑んでいる。求められる性能は寿命だけではなく、加工品質や刃先製造の簡単さまでと要求が幅広く、難易度が高い。新たな素材を新たな技術で加工するための研究に挑戦している。
INTERVIEW

■MDIに入社したきっかけは?
大学院では化学専攻で、液晶の研究をしていたので、入社後もそれらの知識を活かしたいと考えていました。液晶パネルの世界トップシェアを持っているのがMDIと知り、グローバルに事業展開をやっていることにも魅力を感じました。世界を相手に活躍してみたいと思ったのです。
■入社して成長したと思うところはありますか?
入社当時は大学院で学んでいた化学知識はまったく活かせませんでした。
配属先がダイヤモンド素材で出来ている刃先を研究開発する部門で、ダイヤモンド素材を砥粒で削るというのがコア技術なんです。研磨する技術も装置自体も初めて知るものばかりで、何をすれば良いかも分からず、数ヶ月間は好きなように装置をいじらせてもらいました。
手探り状態でのスタートでしたが、他部署の人にでも「分からないことを聞きやすい」雰囲気があって、あちこちに聞いて回りました。何とか研磨装置や計測装置の扱いに慣れてきた頃、新素材の刃先加工開発に関わるチャンスを貰いました。
何とか装置が扱えるレベルで、新素材の加工方法を開発するのは大変でした。失敗の連続でしたね。そんなある日、1つの方法を思いついたのです。上司からは「理論的に無理だ」と言われたのですが、どうしても試してみたくてとことんお願いしました。「失敗しても良いから」と言われましたが、なんと、狙った加工が出来たのです。
失敗続きでも、粘り強く取り組むことで良い結果が得られることを学びました。チャレンジさせてくれた上司にも感謝しています。
最近の研究では学生時代の化学の知識を役立てられる場面も出てきて、失敗続きの開発からは脱却できつつあります。
■仕事で大切にしていることはなんですか?
お客さまが一番だと思っています。
研究開発部門なので、直接、お客さまと接点を持つことは少ないのですが、自分が新しいことを開発することで、お客さまを助けることができる事が喜びです。
それと研究開発で「諦め」てはいけない、とにかく粘り強く取り組む事が大切だと思っています。研究開発者にとって基本的な姿勢だと思っています。
■MDIはどんな会社ですか?
「失敗は成功に繋がるためのプロセス」という考えが根付いている会社だと思います。チャレンジする環境は整っています。
「あなたの仕事はこれです」と枠にはめないところがあるので、自分のやりたいことをやらせてくれます。もちろん、「ただやりたいです」ではダメで、「なぜやりたいのか」、「やると何が得られるのか」といったことをきちんと説明することが前提です。
今の目標は「関わっている研究について海外で講演する」ことです。新たな研究成果について英語で説明し、海外の研究者に理解してもらうことが出来れば、会社や自分自身の価値が高まると考えています。
■入社希望の学生に一言
仕事の取組み方は「自立行動型」になって欲しいと思います。自分で考えて、自分で行動することが大切です。
指示されたことを上手にこなすだけでは、本当の意味での成果は上がらないと思います。MDIには失敗してもそれを受け入れて成長させてくれる社風があると思っています。