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【論文掲載】スクライブによる残留応力場での亀裂伝播の方向性

タイトルスクライブによる残留応力場での亀裂伝播の方向性
著者村上 久美子, 曽山 浩, 池内 亮輔, 北市 充, 川畑 孝志
公開日2023年 9月 1日
収録刊行物砥粒加工学会誌 2023 年 67 巻 9 号 p. 503-508
抄録 従来方法では割断困難な板厚0.1 mm以下のガラスに適した割断方法(亀裂発生制御法)が開発された.まず,スクライブ時に亀裂を発生させないスクライブ痕であるトレンチラインを形成する.その後,トレンチライン近傍にアシストクラックを導入することにより,トレンチラインに沿って亀裂が進展する.トレンチラインに沿った亀裂進展は,アシストクラックを起点とした一方向のみである.本研究では,この現象のメカニズムを明らかにすることを目的とし,スクライブ実験と有限要素法による応力解析を行った.実験では,トレンチラインに沿った亀裂はガラス上面に対し垂直に進展し,逆方向への亀裂は発生するが,トレンチラインから遠ざかる方向へ進展し数10 μm以内で停止していた.応力解析を行い,これらの現象がガラス内部に生じた対称な残留応力場によることを明らかにした.工具の種類,接触角度によってトレンチラインに沿った亀裂進展の方向が反転する現象は,発生するせん断応力の反転により説明できる.
掲載リンクスクライブによる残留応力場での亀裂伝播の方向性

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