セラミック基板の直線分断・加工例
三星ダイヤモンド工業(MDI)は、LTCC、窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ(Al2O3)などのセラミック基板について、材料特性に合わせたホイールスクライビングの条件を検討しています。このページでは、直線分断の試作例と、材料・板厚・加工寸法を紹介します。
スクライブラインを形成し、材料の性質を利用して分断する仕組みは、ホイールスクライビングによるSnB加工の仕組みで解説しています。
掲載している寸法・板厚は、写真の試作品で確認した加工例です。対応可能範囲や品質の保証値ではありません。 実際の加工可否は、材料グレード、形状、公差、端面品質、電極・金属層の有無、数量などを確認したうえで検討します。
LTCCの直線加工
LTCCは「Low Temperature Co-fired Ceramics(低温同時焼成セラミックス)」の略称です。材料にガラス成分を含み、一般的なファインセラミックスより低温で焼成できるため、銅などの低抵抗導体を利用できます。高周波帯での損失を抑えやすく、先端半導体や高周波デバイスに用いられます。
代表的な用途・製品例:光通信向けセラミック基板、LSI用パッケージ、先端半導体用パッケージなど。最終製品では、通信機器や各種電子機器の内部に組み込まれる基板・パッケージとして使われます。
材料構成や内部配線の有無も確認しながら、加工条件を検討する必要があります。
加工例(板厚 0.1 mm)

- 加工法:スクライビング(ホイール)
- 切断/割断サイズ:1 mm × 2 mm
- 材質:LTCC
- 板厚:0.1 mm
加工例(板厚 0.2 mm)

- 加工法:スクライビング(ホイール)
- 切断/割断サイズ:1.0 mm × 2.0 mm
- 材質:LTCC
- 板厚:0.2 mm
AlN(窒化アルミニウム)の直線加工
AlNは、高い熱伝導性と電気絶縁性を併せ持つセラミックスです。電気を通しにくい一方で熱を逃がしやすいため、半導体分野の放熱部品や均熱部品に利用されています。
代表的な用途・製品例:半導体・電子部品を保護する高放熱セラミックパッケージ、半導体製造装置用セラミックヒーター、静電チャックなど。半導体デバイスや製造装置の内部で、放熱、温度の均一化、ウェハーの保持などを担う部材です。
薄板を小片へ分割する場合は、板厚だけでなく、表面状態や必要な端面品質も重要な確認項目です。
加工例(板厚 0.4 mm)

- 加工法:スクライビング(ホイール)
- 切断/割断サイズ:3.5 mm × 3.5 mm
- 材質:AlN(窒化アルミニウム)
- 板厚:0.4 mm
加工例(板厚 0.635 mm)

- 加工法:スクライビング(ホイール)
- 切断/割断サイズ:5.0 mm × 5.0 mm
- 材質:AlN(窒化アルミニウム)
- 板厚:0.635 mm
AlNの2つの掲載例は、AlN(窒化アルミニウム)基板の直線分断加工例でも紹介しています。写真と各例の板厚・分断寸法を確認できます。
Al2O3(アルミナ)の直線加工
アルミナは、Al2O3(酸化アルミニウム)を主成分とする代表的なファインセラミックスです。機械的強度、電気絶縁性、耐熱性、耐摩耗性、耐食性のバランスがよく、電子部品から産業機械部品まで幅広く使われています。
代表的な用途・製品例:半導体・電子部品用セラミックパッケージ、パワーモジュール用基板、圧力センサー用部品、サーマルプリントヘッド用基板、半導体製造工程で使うウェハーボートなど。
加工例(板厚 0.2 mm)

- 加工法:スクライビング(ホイール)
- 切断/割断サイズ:50 mm × 50 mm
- 材質:Al2O3
- 板厚:0.2 mm
セラミック基板の分断をご相談いただく際の確認項目
加工可否や条件の検討には、次の情報が必要です。
- 材料名・グレード
- 板厚・外形寸法・分断後の寸法
- 公差・端面品質・欠けの許容範囲
- 電極・金属層・内部配線の有無
- 試作数量・量産予定数量
試作評価、加工条件、ツールや装置については、技術相談・お問い合わせからご相談ください。
※記載した用途・製品例は各材料の一般的な代表例であり、掲載サンプルの納入先や用途実績を示すものではありません。



